ADVICE プロが教えるしつけアドバイス

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【無駄吠え】プロが教えるしつけアドバイス

吠える問題より、お尻の始末と物を噛むことを治す方が簡単

まず二つのやり方、すなわち吠えることそのものをやめさせることと、原因を除去すること、の双方を実施しなければなりません。
私は庭に住んでいる犬の状況を変えただけで・・・家の中に入れてやったのですが・・・この問題が瞬時に消えた数えきれない例を知っています。

多くの人は、犬にお尻の始末を教えていないとか、物を噛むと困るから、などの理由で犬を家の中に入れたがりません。
もし、あなたもそうお考えでしたら、「吠える問題より、お尻の始末と物を噛むことを治す方が簡単だ」、と申し上げたいのです。

もし、あなたの外で飼っている犬がもう成犬になっていて、小さかった時お尻の始末が悪かったというのであれば、数日の間、家にいる時間を少なめにし、徐々に長くしたらどうでしょうか?
成犬になるこの種の問題はなくなってしまうことがおわかりになるでしょうし、それと同時に吠声のことも解決してしまいます。

常時吠える犬

この原因は犬がたいへん幼い時期に根ざしており、犬を吠えるように習慣づけたのは飼い主自身である場合をしばしば見受けます。例えば、仔犬が自分の縄張りを守るため、最初に吠えた時、勇気づけてやったりすると、それが原因で犬を吠えさせるようになります。

仔犬が最初に吠えた時なすべき一番よい方法は、手元に呼び、落ち着いて原因を一緒に見に行くことです。こうすれば、仔犬はあなたの行動を通じて、どういう具合に振舞うのか学ぶことになります。もちろん、何か本当に異常な事が起きれば犬はまた吠えますし、結果は信用するに足る番犬になります。

不幸にして、大部分の飼い主は、吠える犬を吠えるような声で叱ります。そして全ての犬は飼い主のことを「吠え親分だ」、と学びます。そしてあなたがいなくなると、「吠え親分」の役割を取って替わろうとして吠えるのです。

あなたのいる時、犬が吠え始めたなら、そのまま吠えつづけてもよい、という態度で手元に静かに呼びなさい。もし、原因に若干でも思い当たることがあれば静かに犬と一緒に見に行きなさい。
犬がまた吠えたら静めてやって下さい。そして、もとの場所に帰り、犬を近くに呼び一件終わりにするのです。

このやり方を六週間続けてください。すぐ、犬は一声吠えてあなたの顔色をうかがうようになります。そしてこれこそがよい番犬のとるべき行動なのです。

隠れて観察する

ちょっとした探偵ごっこをやる必要があります。まず、いつ犬が吠えるのでしょう?
あなたが出かけた食後ですか?そうなら少し早く家を出て、これから述べる矯正をしてください。

犬はあなたが家に帰る直前、もしくは帰る時吠えるのですか?
もしそうなら、何日かのあいだ数分早く家に帰れるような手筈を整えて下さい。
いずれの場合も、もし、あなたがどうしても都合がつかないなら誰かの助けを借りるのです。もちろん、助けてくれる人は矯正方法をよく分っていなければなりません。

この矯正方法はあなたが早く家を出る、あるいは帰る時、それから休みの日に実施します。まず、出かける準備をすべて終え、犬を残しておく場所のどこかに最低5分は坐っています。そして、犬に注意を払ってはいけません。
それから、何も言わずに立ち上り車のエンジンをかけ出発するのです。犬が本当にあなたが出て行ってしまったと思わせなければなりません。

次に、犬から遠く離れていない場所に静かに戻ります。
この際、犬に見られてはいけないし、臭いを感じられないよう、風下にいて下さい。
さて、犬が吠えるそぶりをしたり、吠えたら気を紛らせてやるのです。この時、あなたの声を使ってはいけません。
音は素早く、一秒以下の長さでないと成功しません。窓・戸・垣根を一叩きすれば犬の注意をそらせますし、犬は音の正体がわかりません。
もし、いつも犬の吠える向きが決まっているなら、犬の後に位置することが効果的です。

留守中に吠える犬

留守中に吠える犬の矯正はもっと複雑です。犬の果たすべき役割のうちの一つとして、縄張りを守るため吠えるのは自然なことです。しかし、日常茶飯事のことに対しても常時吠えるとしたら、縄張りを守ることに代わりうる何かの役割を与えなければなりますまい。

最初にしなければならないことは、犬があなたの要求に応えることです。もっとも有効な方法は、犬が何かをしてもらうためには、自分が何かしなければならないことを教え込むことです。
ですから、犬が撫でてもらうために近寄って来たら、それらをしてやる前にまず何か(例えば「お坐り」)をさせなければなりません。これを家中の人が実行するのです。このやり方は犬に、撫でてもらったり誉めてもらうには、何かを(ある役割)果たさなければならないことを教えます。

意味なく長い間撫でるのはやめなければなりません。さもないと、この矯正は成功しません。飼い主は犬を撫でたがるものですから、これは犠牲であるに間違いないことです。

でも吠える犬は威張った、甘やかされた犬に多いものなのです。そして長く撫でることは犬を大変甘やかしてしまいます。特に吠えたがる犬を!!この「お坐り」そして「短時間撫でる」方法を二日続けてたら留守中の無駄吠えの矯正を始めます。

辛抱強く

吠えるのをやめても犬をほめてはいけません。静かにして、もし犬がまた吠える様子を示したら同じように気を紛らせます。この方法を犬が落ち着くまで続けます。
この状態になるまでに、数分から一時間かかりますが必ずそうなります。
もし、うまくいくまで待てない場合も心配することはありません。時間が少し長くかかりますが効果はあるのです。
もし、犬が何かの音を聞き、今まで吠えていたのに吠えず、警戒状態ではあるが落ち着いて、音の方向に向い鼻をならしたり臭いをかいでいるだけであったら、矯正計画は順調と思ってよいのです。

この矯正方法全体を六週間続ければ、不要な音や物事に対して吠えず、あなた、もしくはあなたの財産にとって、真の脅威となる事柄に対してのみ吠える頼りがいのある番犬の飼い主に、あなたはなれるでしょう。

「隠れて観察する」方法は一回か二回続ければ、大体よいのですが、「お坐り」をさせてから「撫でる」習慣は六週間続けなければなりません。

犬に対しては一貫した、しかも辛抱強い態度をとりましょう。
利害関係者、すなわち、あなた、隣人、そして犬などのすべてにとって、腹立たしい問題を解決するためにあなたが払う犠牲は必ず充分報いられます。